特定技能の定期報告とは?必要書類・提出方法を徹底解説【2026年最新】

特定技能の定期報告(定期届出)は、2025年4月から年1回に変更されました。2026年の提出期間は4月1日〜5月31日で、報告対象期間は2025年4月〜2026年3月分です。

この記事では、所属機関・登録支援機関それぞれの必要書類、提出先、記入時の注意点を実務担当者向けに解説します。制度の詳細や個別事情については、出入国在留管理局または行政書士にご確認ください。

最終更新 2026年4月29日

合同会社エドミール代表社員 武藤 拓矢

武藤 拓矢

2018年より外国人材支援の業界に飛び込み、技能実習・特定技能合わせてのべ600名の支援実績を持つ、外国人材支援のスペシャリスト。特定技能外国人剤の定着に定評がある合同会社エドミールの代表を務める。 保有有資格:申請等取次者、外国人雇用管理士

プロフィール詳細

特定技能の定期報告とは

定期報告(正式名称:定期届出)とは、特定技能外国人を受け入れている所属機関が、受入状況・活動状況・支援実施状況を出入国在留管理庁に報告する義務のことです。

報告義務者は特定技能所属機関(受入企業)登録支援機関の2者です。登録支援機関に支援を委託している場合でも、登録支援機関の届出書類は所属機関が取りまとめて提出します。

届出を怠ると、出入国管理及び難民認定法違反として罰則が科される場合があります。特定技能の在留資格更新にも影響が出る可能性があるため、期限内の提出が必要です。

2025年4月改正:定期報告が年1回に変わった背景と変更点

従来は年4回(四半期ごと)の提出が必要でしたが、2025年4月の運用変更により年1回に統一されました。

改正の背景には、所属機関・登録支援機関の事務負担軽減と、電子届出システムによるデジタル化の加速があります。実際、年4回の提出サイクルは中小企業にとって負担が大きく、手続きの簡素化は現場からの要望でもありました。

主な変更点まとめ

  • 提出頻度:年4回 → 年1回(毎年4月1日〜5月31日)
  • 様式:2種類の書類が「受入れ・活動・支援実施状況に係る届出書(参考様式第3-6号)」に統合
  • 登録支援機関の提出方式:登録支援機関単独ではなく、所属機関が取りまとめて一括提出
  • 電子届出システムの標準化:オンライン申請が推奨ルートに

提出期間・提出先・提出方法

提出期間

2026年の提出期間は2026年4月1日〜5月31日です(報告対象期間:2025年4月1日〜2026年3月31日)。

提出期限を過ぎると遅延届出となり、理由書の作成が必要になります。期限は厳守してください。

提出先

所属機関の本店所在地を管轄する地方出入国在留管理局(または支局・出張所)に提出します。

実際の受入事業所が本店と異なる都道府県にある場合でも、本店所在地が提出先の基準です。事前に管轄局を確認してから提出してください。

提出方法

  • 電子届出システム(オンライン):出入国在留管理庁の電子届出システムから申請。初回は利用者登録が必要
  • 郵送:管轄の地方出入国在留管理局の特定技能担当窓口宛て
  • 持参:窓口に直接提出

電子届出システムを使うと、書類の郵送コストが不要になり受理確認もオンラインで完結します。4月上旬には管轄局から案内が届く所属機関も多いため、案内を受け取ったらすぐにシステムへのログイン確認を済ませておくと、5月末の駆け込みを避けられます。

特定技能所属機関の必要書類一覧

所属機関が提出する書類は、一定の基準を満たすかどうかによって異なります。

すべての所属機関が提出する書類(共通)

  • 受入れ・活動・支援実施状況に係る届出書(参考様式第3-6号)

一定の基準を満たさない場合の添付書類

  • 賃金台帳(写し)
  • 出勤簿または賃金支払いの記録
  • 特定技能外国人の住民票
  • 活動日誌(支援実施状況の記録)
  • 定期面談記録(登録支援機関が作成した場合はその記録)

一定の基準を満たす場合

要件を満たす所属機関は添付書類の一部を省略できます。詳細は次のセクションで解説します。

一定の基準とは:書類省略が認められる条件

出入国在留管理庁が定める「一定の基準」を満たす場合、添付書類の一部省略が認められます。

一定の基準の主な要件

  • 金融商品取引所に上場している企業
  • 高度専門職の在留資格認定証明書交付実績がある
  • くるみんマーク・えるぼし認定など、厚生労働省が認める適正雇用管理の認定を取得している
  • 電子届出システムを利用し、過去の届出に問題がない

要件の詳細・最新情報は、出入国在留管理庁が毎年公表する「作成要領」で確認してください。要件は変更される場合があるため、前年の基準をそのまま適用しないよう注意が必要です。

登録支援機関が準備すべき書類

登録支援機関には、所属機関とは別に届出書類の作成義務があります。

登録支援機関が作成する書類

  • 支援実施状況に係る届出書(登録支援機関用)
  • 支援実施記録(定期面談記録・生活相談記録など)

2025年4月改正後は、登録支援機関が管轄局に直接提出するのではなく、所属機関に書類を渡し、所属機関が一括提出する形に変わりました。

書類の受け渡し期限は、所属機関と登録支援機関で事前に取り決めておきましょう。提出期限の5月31日から逆算して、遅くとも5月15日頃を登録支援機関への提出依頼期限の目安にするとスケジュールに余裕が生まれます。

定期報告で気をつけたい注意点

本店所在地の確認を忘れずに

提出先は本店所在地を管轄する局です。受入事業所が本店と異なる都道府県にある場合でも、本店が基準になります。管轄局を誤ると不受理になるため、事前に確認してください。

賃金・活動日数の計算ミスに注意

届出書には報告期間中の平均賃金や活動日数を記載します。端数処理のルールは作成要領に定められているため、必ず参照して計算してください。計算ミスがあると再提出が必要になります。

様式の使い間違いに注意

2025年4月改正で様式が変わりました。旧様式は使用できません。出入国在留管理庁の公式サイトから最新様式をダウンロードして使用してください。

署名欄の対応

届出書の署名欄には、所属機関の代表者または委任を受けた担当者が署名します。電子届出の場合は、システムの案内に従った処理が必要です。

提出後の受理確認

郵送や持参の場合は受領証の取得を忘れずに。電子届出は受理通知をシステム上で確認できます。提出しただけで受理が確認できていないケースがあるため、受理状況を必ず確認してください。

随時届出との違いを整理する

定期報告と混同されやすい「随時届出」との違いを整理します。

種類 提出タイミング 主な対象事由
定期届出 年1回(4月1日〜5月31日) 受入状況・活動状況・支援実施の年次報告
随時届出 事由発生から14日以内 雇用開始・離職・失踪・受入困難・支援計画変更など

随時届出は、雇用関係の変動(採用・退職・失踪)や支援計画の変更が生じた場合に、事由発生から14日以内に提出が必要です。定期報告の時期に関わらず義務が発生するため、見落とさないよう管理してください。

よくある質問

定期報告を提出しなかった場合、どうなりますか?
出入国管理及び難民認定法違反として罰則の対象になる場合があります。また、特定技能の在留資格更新に影響が出る可能性があります。期限を過ぎた場合は遅延の理由書を添えて速やかに提出してください。個別の対応については管轄の出入国在留管理局にお問い合わせください。

登録支援機関に全支援を委託している場合、届出は登録支援機関が行いますか?
2025年4月改正後は、登録支援機関が作成した書類を所属機関が取りまとめて提出する形に変わりました。登録支援機関が管轄局に直接提出するわけではなく、所属機関が一括して提出します。書類の受け渡しスケジュールを登録支援機関と事前に確認してください。

複数の事業所で特定技能外国人を受け入れている場合、届出は何通必要ですか?
原則として所属機関(本店)単位で1通の届出書を提出します。複数の特定技能外国人を受け入れている場合は、外国人ごとの情報を届出書内に記載します。複数事業所にまたがる場合の記載方法は、出入国在留管理庁の作成要領で確認してください。

移行準備期間中の外国人も定期報告の対象になりますか?
移行準備期間(在留資格「特定活動(4か月・就労可)」)の外国人は特定技能の在留資格者ではないため、原則として定期報告の対象外です。移行後は対象になります。個別の判断は出入国在留管理局または専門家にご確認ください。

電子届出システムとは何ですか?どこから利用できますか?
出入国在留管理庁が運営するオンライン申請システムです。出入国在留管理庁の公式サイトからアクセスできます。初回は利用者登録が必要です。郵送コストが不要になり、受理確認もオンラインで完結するためおすすめです。

まとめ

特定技能の定期報告は、2025年4月から年1回(毎年4月1日〜5月31日)に変更されました。様式も統合され、所属機関が登録支援機関分を取りまとめて提出する形になっています。

2026年の提出期限は2026年5月31日です。最新様式のダウンロード・電子届出システムへの登録・登録支援機関との書類調整を4月中に済ませておくと、期限直前の混乱を避けられます。

定期報告の内容は制度変更によって毎年変わる可能性があります。届出前に必ず出入国在留管理庁の公式サイトで最新の作成要領を確認してください。

MORE美編集チーム

MORE美の編集方針に基づき、記事の企画・執筆支援およびファクトチェックを担当しています。

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