特定技能の受け入れ費用はいくら?初期費用から月額コストまで相場を徹底解説【2026年最新】

特定技能の受け入れ費用はいくら?初期費用から月額コストまで相場を徹底解説【2026年最新】

特定技能外国人の採用費用は、国内・海外の採用経路や支援体制、依頼先との契約によって異なります。初期費用と継続費用を分け、項目別に見積もりを確認しましょう。

送り出し機関手数料・在留資格申請費・支援委託費など、見積もりで確認したい費用項目を整理しています。本人負担の可否や費用削減の方法も合わせて確認できます。

公開日 2026年4月29日
最終更新日 2026年4月29日

武藤 拓矢

武藤 拓矢

2018年より外国人材支援の業界に飛び込み、技能実習・特定技能合わせてのべ700名の支援実績を持つ、外国人材支援のスペシャリスト。特定技能外国人材の定着に定評がある合同会社エドミールの代表を務める。

プロフィール詳細

特定技能の受け入れにかかる費用の全体像

受け入れ費用は「初期費用(イニシャルコスト)」と「月額費用(ランニングコスト)」の2種類に分かれます。この2つを分けて把握しておくと、採用前の資金計画が立てやすくなります。

初期費用と月額費用に分けて考える

初期費用は、採用が決まってから就労開始までの一度きりのコストです。送り出し機関への手数料、人材紹介費用、在留資格申請費などが含まれます。

月額費用は雇用期間中ずっとかかります。登録支援機関への委託費や社会保険料が代表例で、雇用が長くなるほど総コストに占める割合が大きくなります。

海外採用と国内採用で総額が大きく変わる

国内・海外の採用経路に応じて、送出手続や渡航・住居など必要な費用を比較してください。

採用パターン 初期費用の目安
海外から採用 項目・契約内容に応じて確認
国内在留外国人を採用 項目・契約内容に応じて確認
技能実習生からの移行 項目・契約内容に応じて確認

海外採用では送り出し機関手数料と渡航費が上乗せされます。技能実習生からの移行は、この2項目がほぼ不要になるため、最もコストを抑えられる選択肢です。

初期費用(イニシャルコスト)の確認項目

初期費用は大きく6つに分かれます。採用パターンによって発生しない項目もあるので、自社のケースに照らし合わせて確認してください。

送り出し機関への手数料(海外採用のみ)

海外採用では、相手国の送出手続や送出機関の利用の要否、手数料の内訳を確認してください。

送出手続や手数料の条件は国によって異なります。入管庁の国別情報と相手国の現行ルールを確認してください。

人材紹介会社への採用費用

求人媒体や人材紹介会社を使う場合は、紹介料・広告費、返金条件、サービス範囲を確認してください。

紹介会社のサービス範囲・費用・返金条件を比較してください。試験対策等が含まれるかは個別の契約によります。

在留資格申請費用

在留手続の手数料は申請の種類によって異なります。出入国在留管理庁の最新案内で確認し、外部へ書類作成等を依頼する場合の報酬と分けて見積もってください。

2026年1月1日施行の改正行政書士法では、他人の依頼を受け、名目を問わず報酬を得て申請書類の作成を業として行う無資格者の業務制限が明確化されました。本人・所属機関による作成と、適法な申請取次は区別されます。外部に依頼する場合は行政書士・弁護士などに対応範囲を確認してください。

渡航費・赴任費用

渡航費は経路や時期で変わるため、航空券等の実額と負担条件を確認してください。

到着後の送迎費や、空港からの移動費が別途かかるケースもあります。見落としやすい費用なので、事前に確認しておくと安心です。

住居確保にかかる費用

来日する外国人の住居を企業が手配するケースは多くあります。義務ではありませんが、国内にすぐ使える住居がない場合は探す必要があります。

住居の敷金・礼金・仲介手数料や生活用品の費用を確認してください。住居確保の支援と費用負担は区別して計画します。

健康診断費用

健康診断費用は受診先や必要な検査で異なります。申請に必要な診断書と負担条件を確認してください。

月額費用(ランニングコスト)の確認項目

月額費用は主に3種類です。雇用期間が長くなるほど積み上がるため、採用計画を立てる前に必ず試算してください。

登録支援機関への支援委託費

費用は支援内容・人数・対応言語・契約条件によって異なります。初期費用と月額料金、追加費用の内訳を見積もりで確認してください。

在留期間更新時の費用

指定された在留期間ごとに更新が必要です。手数料と、外部へ依頼する場合の報酬をその都度確認してください。

給与・社会保険・福利厚生

外国人労働者にも最低賃金が適用されます。健康保険・厚生年金・雇用保険への加入も義務で、保険料の負担割合は保険の種類等により異なります。

法律上、特定技能外国人には日本人と「同等以上」の賃金を払う必要があります。低く設定すると在留資格の更新が認められないこともあります。

費用で本人負担にできるものとできないもの

特定技能の費用には、本人が負担してよいものと、企業が全額出さなければいけないものがあります。間違えると法令違反になるので、あらかじめ整理しておきましょう。

本人が負担してよい費用の例

  • 通勤以外の私的な国内移動費
  • 本人が希望する語学学習費用
  • 日常の医療費(通常の診療)
  • 住居賃料の一部(妥当な範囲)

これらはあくまで代表例です。法令の解釈は変わることがあるので、具体的なケースは行政書士や登録支援機関に確認してください。

義務的支援費用の本人負担は禁止

義務的支援に要する費用(登録支援機関への委託費を含む)は、外国人本人に直接・間接に負担させられません。申請・送出・渡航などの費用は一律に同じ扱いではないため、現行の運用要領や国別情報で確認してください。

採用パターン別に確認する費用

採用ルートによって初期費用は大きく変わります。4つのパターンで費用の目安を確認しましょう。

海外から採用する場合

送り出し手数料・渡航費を含む全ての費用が発生するパターンです。

費用項目 相場
送り出し機関手数料 項目・契約内容に応じて確認
人材紹介手数料 項目・契約内容に応じて確認
在留資格申請費 項目・契約内容に応じて確認
渡航費 項目・契約内容に応じて確認
健康診断費 項目・契約内容に応じて確認
住居初期費用 項目・契約内容に応じて確認
合計額は見積もりで確認 項目・契約内容に応じて確認

人材紹介会社と送り出し機関の組み合わせ次第で費用幅がかなり広がります。最低でも2〜3社から見積もりを取ると比較しやすいです。

国内在留外国人を採用する場合

日本に在留している外国人を採用する場合、送り出し機関手数料と渡航費が丸ごと不要になります。

費用項目 相場
人材紹介手数料 項目・契約内容に応じて確認
在留資格変更申請費 項目・契約内容に応じて確認
住居初期費用 項目・契約内容に応じて確認
合計額は見積もりで確認 項目・契約内容に応じて確認

技能実習生からの移行

同じ職場で雇用を継続する場合も、在留資格変更などの費用を確認する必要があります。

業務に慣れた人材をそのまま続けて雇えるのも実務上のメリットです。技能実習生がいる企業には、まず移行を検討する価値があります。

建設分野(JAC費用が加算)

建設分野ではJACへの加入(直接または正会員団体経由)と、会費・受入負担金等の費用を確認してください。

工業製品製造業分野では、JAIMへの加入や会費等の条件を確認してください。建設分野の受入負担金と同じ費用体系とは限りません。

特定技能の受け入れ費用を抑える3つの方法

法令の範囲内でできる費用削減の方法を3つ紹介します。

国内在留者を優先して採用する

国内採用と海外採用で必要な手続き・移動・住居等の費用は異なります。採用経路ごとに必要な項目を見積もって比較してください。

支援業務を自社で対応する

支援体制基準を満たして自社で支援する場合は、委託費と社内の人件費・言語対応費・管理工数を比較して判断してください。

雇用関連の助成金を活用する

厚生労働省のキャリアアップ助成金(正社員化コース)は、外国人雇用にも使えます。受給条件や手続きは複雑なので、社会保険労務士や助成金専門機関に早めに相談しておくと、申請機会を逃しにくくなります。

費用に関する注意点

不当な費用徴収に注意する

義務的支援に要する費用は外国人本人に負担させられません。他の採用・手続き費用まで一律に扱わず、項目ごとの負担条件を確認してください。

送出手続や費用の扱いは国ごとに異なります。二国間協力覚書や相手国のルールも確認し、不当な徴収が疑われる場合は所管の相談窓口へ相談してください。

2026年行政書士法改正で手続き外注のルールが変わる

2026年1月1日施行の改正行政書士法では、他人の依頼を受け、名目を問わず報酬を得て申請書類の作成を業として行う無資格者の業務制限が明確化されました。本人・所属機関による作成と、適法な申請取次は区別されます。外部に依頼する場合は行政書士・弁護士などに対応範囲を確認してください。

よくある質問

特定技能の採用費用は1人いくらかかりますか?
費用は支援内容・人数・対応言語・契約条件によって異なります。初期費用と月額料金、追加費用の内訳を見積もりで確認してください。
特定技能の費用を外国人本人に負担させてもよいですか?
義務的支援にかかる費用は外国人本人に負担させられません。申請・送出・渡航などの費用は同じ扱いとは限らないため、国別手続と現行要領で負担条件を確認してください。
登録支援機関への委託費はいくらですか?
費用は支援内容・人数・対応言語・契約条件によって異なります。初期費用と月額料金、追加費用の内訳を見積もりで確認してください。
建設分野の特定技能は費用が高くなりますか?
建設分野ではJACへの加入(直接または正会員団体経由)と、会費・受入負担金等の費用を確認してください。
特定技能の費用を抑えるにはどうすればよいですか?
主に3つの方法があります。①送り出し手数料・渡航費が不要な国内在留外国人を優先採用する、②義務的支援を自社対応して登録支援機関への委託費をなくす、③キャリアアップ助成金など雇用助成金を活用する、です。自社の体制に合わせて組み合わせると効果的です。
技能実習生を特定技能に移行させる場合の費用はいくらですか?
移行の際も在留資格変更の手続や必要書類、健康診断などの費用を個別に確認してください。

まとめ

受け入れ費用は採用経路や契約によって異なります。初期費用と継続費用を分けて見積もりましょう。

  • 初期費用には送り出し機関手数料・人材紹介費・在留資格申請費・渡航費・住居費がかかる
  • 雇用中は契約に応じた登録支援機関委託費・ビザ更新費・給与・社会保険が継続してかかる
  • 義務的支援に要する費用は本人に負担させられない。他の費用は項目別に負担条件を確認する
  • 建設分野はJACへの加入と会費・受入負担金等の費用を確認する

費用は業種や採用経路によって変わります。具体的な見積もりや法令上の取り扱いは、行政書士や登録支援機関などの専門家に確認するのが確実です。

参考:日本行政書士会連合会:改正行政書士法

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