副業の所得と必要経費の基本|住民税の申告で注意すること

副業の所得と必要経費の基本|住民税の申告で注意すること

趣味で始めたハンドメイドのネットショップや、アフィリエイトなど、手軽に始められる副業が増え、副業に挑戦する人も非常に増えています。

NPO法人二枚目の名刺が行った、国内大企業に勤務する1,260人の社員を対象に行った「平成29年 大企業勤務者の副業に関する意識調査」によると、副業を実際に行っている社員の割合が16.7%、実際に1年以内に副業とに取り組みたいと考えている社員の割合が41.7%と、50%以上の会社員が副業に興味・関心を寄せています。

一方、企業側は受け入れたい体制が整っておらず、リクルートキャリアが発表する「兼業・副業に関する企業の意識調査」では、兼業・副業を推進している企業は全体の22.9%に止まっています。

副業を行う場合は勤務先の就業規則や届出条件を確認しましょう。税金の申告方法だけで、副業が会社に知られないことを保証する方法はありません。

今回は、副業の所得・必要経費と住民税の申告で確認したい事項についてお話しします。

公開日 2018年8月19日
最終更新日 2026年10月14日

やってはいけない副業とやっていい副業

副業といっても、FXや不動産投資などは副業に該当するのかなどの問題がありますが、就業規則の副業規定問わず、副業は"やっていい副業"と"やってはいけない副業"があります。

副業の制限や懲戒・解雇の可否は、就業規則と具体的な事情によって判断されます。厚生労働省の副業・兼業ガイドラインも確認し、勤務先への届出や労働時間・健康管理を行いましょう。

また、逆も然りで、企業が副業を容認されていたとしても、会社員は「職務専念義務」があるため、やってはいけない副業もあります。

主な基準は、下記の通りです。

  • 労務提供上の支障がある場合
  • 企業秘密が漏洩する場合
  • 会社の名誉や信用を損なう行為や、信頼関係を破壊する行為がある場合
  • 競業により、企業の利益を害する場合

副業・兼業の制限や懲戒・解雇の可否は、勤務先の規定と具体的な事情により判断されます。上記の項目だけから、必ず解雇されないと保証することはできません。届出や労働時間・健康管理も確認してください。

副業がバレる2つのタイミング

副業のバレない方法を知るために、まずは副業がバレるタイミングを知っておきましょう。

副業がバレるタイミングは大きく分けて2つです。

  • 活動がバレる場合
  • 税金でバレる場合

活動がバレる場合

実は、副業がバレる多くの場合は、副業の活動自体がバレてしまいます。

活動がバレる要因としては、

  • 同僚や先輩、後輩のリーク
  • 持ち物検査

などが挙げられます。

どうしても、上手くいくと誰かに話したくなってしまいますが、副業がバレたくないのであれば絶対に我慢しましょう。

同じ会社員の人にとってみれば、「あいつだけ上手くいきやがって」と、妬みや嫉みに繋がります。

その感情から、リークという行動に繋がりかねないので、絶対に会社の同僚、先輩や後輩には口外しないようにしましょう。

税金でバレる

会社員の場合、住民税は「特別徴収」という方法で、毎月の給与から天引きして会社が代わりに納税してくれています。

住民税の計算では、給与や副業の収入額をそのまま足すのではなく、それぞれの所得区分に応じて控除・必要経費等を反映した所得金額と各種控除を確認します。

給料が同じ労働者と、一人だけ住民税の納税額が高いと、会計担当に知られてしまう、報告されてしまう可能性があります。

住民税の普通徴収は、自治体の納税通知書に従って本人が納める方法です。税務署へ納める所得税とは窓口が異なります。徴収方法は所得の種類と自治体の取扱いを確認してください。

副業の申告は、実際の所得と自治体の徴収方法に基づいて行います。税務上の手続きで、勤務先に副業が知られないことを保証することはできません。

副業の所得は適正な必要経費から計算する

住民税は、給与以外の所得や各種控除、徴収方法などを含めて計算されます。副業の所得だけから、税額や勤務先に知られる可能性を一律に判断することはできません。

所得の計算と住民税の申告は、実際の収入・必要経費・徴収方法に基づいて行ってください。会社に知られないことを保証するものではありません。

事業所得や雑所得は、収入から適正な必要経費を差し引いて計算します。生活費は必要経費ではありません。家賃や通信費など業務と生活の両方に関係する支出は、記録に基づいて業務上直接必要な部分を明確に区分できる場合に、その金額だけを計上します。

例えば、

  • 交通費:副業に関する移動に利用した電車賃等
  • 会議費:副業に関する打ち合わせでカフェを利用した場合のカフェ代等
  • 携帯電話料金:副業に関することで携帯電話を使用した場合(按分)
  • 家賃:副業の作業を家で行なっていた場合(按分)

これらも、記録に基づいて業務上直接必要な部分を明確に区分できる場合に、その金額だけを必要経費に計上します。

副業の所得は、実際の収入と適正な必要経費から計算します。利益が出ないことを前提にせず、収支を記録しながら事業の継続性や採算も確認しましょう。

パソコンなどの購入は、業務上の必要性と予算から判断しましょう。所得を0にすることを目的に経費を増やすのではなく、資産の取得時期・減価償却等の税務上の扱いも確認してください。

マイナンバー制度と勤務先への情報提供

マイナンバー制度により勤務先が従業員の他の所得を自由に照会できるわけではありません。デジタル庁の案内では、マイナンバー制度によって副業の事実が新たに判明するものではない一方、住民税の通知に記載される給与収入額などから勤務先が副業を把握する可能性があるとされています。副業が知られないことを保証する制度ではありません。

副業の申告は適正な収入と必要経費から

副業を始めた当初の支出でも、生活費と業務の費用を区分し、適正な所得を計算する必要があります。

また、副業ですぐに大きな成果を出すことは非常に難しいです。

収入と支出の記録を残し、正しい所得額に基づいて必要な申告を行いましょう。副業の可否や届出は勤務先の就業規則も確認してください。

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