ビジネスの世界でよく聞くのが「ギブアンドテイクはギブが先だ」という言葉があります。
相手に与えることで、いつか享受を受け取ることができるという考えで、ビジネスの世界ではごく一般的な考え方です。
しかし、間違ったギブをすることで、自分の首を締めることもあります。
ギブアンドテイクの意味は言葉通り、ギブの後にテイクがあるということで、何かを得たければまずは与えろ、ということです。
ギブアンドテイクの効果は、心理学者のデニス・リーガン氏が行った実験で証明されています。
ターゲットの大学生と仕掛け人が、2人で美術鑑賞を行い、休憩時間に仕掛け人は2つの行動をとりました。
- 2人分のコーラを買う
- 何もしない
美術鑑賞後、仕掛け人はターゲットに対し、「自分は新車が当たるチケットを販売しているんだけど、何枚でもいいから買ってくれないか?」と依頼しました。
その結果、休憩中にコーラを買ってもらった大学生は、何もされなかった大学生よりも2倍のチケットを購入しました。
上記の実験で面白い点は、チケットの合計金額は、コーラの5倍の値段だった点です。
与えた以上に返ってくる、これがギブアンドテイクがビジネスで頻繁に活用される理由なのです。
ギブアンドテイクの考えの中では、3つのタイプがあります。
種類 | 割合 | 特徴 |
---|---|---|
ギバー GIVER |
25% | 「相手に何ができるか」と考える人 |
マッチャー MATCHER |
56% | 「何かしてくれたら、私も何かしてあげる」と考える人 |
テイカー TAKER |
19% | 「相手から何がもらえるか」と考える人 |
ギブアンドテイクの考えは、基本的にマッチャーです。ギブしたら、その分のテイクを貰おうという発想です。
与えることが信条なギバーは、長期的に見れば確実に好転していきます。
「あの人と一緒に仕事をすると、なんか得をする」という人が周りに溢れ、良好な人間関係を築けるからです。
そのため、3つのタイプで最も成功するのはギバーなのですが、最も失敗するのもギバーなのです。
失敗するギバーは、与えすぎて自分の首を絞めてしまうケースです。
無償で手助けをしすぎたり、お金を貸しすぎたりして、生活まで苦しくなって失敗してしまうのです。
ギバーであることは大切ですが、自分の首を絞めてしまうほどのギブはマイナスに働きます。
ギブアンドテイクの考え方はマッチャーです。
「与えて貰う」という発想がまさにマッチャーで、貰う見込みがないケースは与えることはしません。
「自分はギバーだ」と思っている人でも、ほとんどは大きな見返りを期待してギブしているので、マッチャーなのです。
テイカーは貰うことが信条であるため、最初のうちは結果が出ますが、段々と「アイツといると損をする」と考える人が多くなり、関わる人がいなくなり失速します。
また、大半を占めるマッチャーは、「目には目を」の考え方なので、貰うだけのテイカーには報復することもあるため、失速するのは時間の問題です。
では、成功するためのギバーになるにはどうしたらいいのか、その答えが2つのルールを守ることです。
ギバーは見返りを求めないと思われがちですが、成功しているギバーはwin-win(お互いが得をする)の関係を構築します。
マッチャーと似ているように思うかもしれないですが、成功しているギバーは「与えて、増やして、少し貰う」という考えを持っています。
例えば、報酬が10のチャンスがあった時に、ギバーはその報酬を20にする提案を行い、自分が7の報酬をもらうように考えます。
そうすることで、結果として相手の取り分は13となり、最初の10の報酬より増えて、相手は得をしています。
【10の報酬のわけ方】
「与えて、増やして、少し貰う」という行動が、成功するギバーの秘訣です。
「与えすぎは自分の首を絞めるが、与えることは大切、、、じゃあ結局何をしたらいいの?」という方のために、シリコンバレーのネットワークであるアダム・リフキン氏が提唱するのが「5分間の親切」です。
5分以内でできる親切をする方法で、具体的には
などが挙げられます。
時間をほとんど使わずにできる親切は積極的に取り組もうという考えで、これなら自分の首を絞めることはありません。
成果を出すためにまずは与える、そしてさらに与える、最後に少しだけ自分も得をするという考えを持つべきです。
与えすぎは必ず最後に自分の首を絞め、燃え尽きてしまいます。
ギブアンドギブアンドテイクを実践して、人生を好転させていきましょう。
起業のお金周りについて相談したい!
MORE美ではより多くの女性の挑戦を支えるために、お金の専門家であるファイナンシャルプランナーのサポートを無料で提供しております。
全国20地域に支店がありますので、まずは気軽にご相談くださいませ。