自分のやりたいことが見つかり、これから起業を考えているが、資金面で不安で、資金調達方法をお探しではないでしょうか。
実際に資金調達を行う場合、下記の4つのいずれかのグループから資金調達を行うことになります。
また、資金調達には大きく分けて「融資」「出資・投資」「社債」「補助金・助成金」の4種類があり、それぞれ異なる特徴があります。
それぞれの資金調達の団体・方法の特徴をお伝えし、今のあなたにあった資金調達を行なってみてください。
まず初めに、4つの資金調達方法の違いについて触れていきます。
それぞれの特徴によって、今後の経営が大きく左右する可能性があるので、しっかりと理解した上で資金調達を行いましょう。
金利を乗せてお金を貸すことで、経営には一切口出ししない代わりに、返済義務が発生します。
また、起業当初はすぐに返済が始まると資金繰りが苦しくなる方に向けて、「据置期間」というものが存在します。
「据置期間」はおおよそ1年に設定されており、据置期間中は利子の返済のみで、元金の返済は据置期間後に始まります。
融資と対極で、返済義務はないが、経営への口出しが行われる特徴を持ちます。
返済義務がないため、最悪の場合は貸し倒れリスクが発生することから、出資者・投資家はどうにかして企業価値を上げるために、自分の可能な限りの支援を行ってくれます。
そのため、経営のスペシャリストからのアドバイスがもらえるという点で、融資ではなく、あえて出資・投資を選ぶ方もいます。
債権を発行し、出資者・投資家に購入してもらうことで、資金調達する方法です。
社債には大きく分けて5種類の社債がありますが、ほとんどの場合は、社債返済期間までに利子を支払う「普通社債」になります。
ほとんどの場合が投資家に直接交渉を行うことになるので、起業の際には社債で資金調達が行われることはありません。
一定の条件をクリアした場合に貰えるのが「補助金・助成金」になります。
補助金は主に経済産業省管轄で、サービス開発・販路開拓などの経営に関わる施策に対して支払われる支援金です。
助成金は主に厚生労働省管轄で、雇用促進に関わる施策に対して支払われる支援金です。
どちらも、使用した経費に対して支払われる支援金なので、起業当初の資金調達には役に立ちません。
4つの資金調達方法を学んだところで、実際に資金援助を行なってくれる4つの団体について見て行きます。
資金援助を行なってくれる団体を大別すると、以下の4つに分類されます。
国が運営をしている機関で、現状では最も資金調達しやすい機関になります。
政府機関は、主に「融資」「補助金・助成金」の2種類の方法で資金の提供を行なっております。
助成金は上述通り、雇用関係に対しての支援金で、有名なものは
などがあります。
どの助成金も、雇用していることが最低条件であり、株式会社で起業する場合は社会保険の勧誘も必須になります。
補助金は上述通り、サービス開発・販路開拓の経費に対して支払われる支援金で、有名なものは
などがあります。
特に、「小規模事業者持続化補助金」はホームページ制作、チラシ制作など、幅広く使える補助金です。
日本政策金融公庫の特徴は、何といっても数千万単位での融資を行っている点で、かつ様々な形で事業資金支援を行っています。
日本公庫の融資の中でも、「女性、若者/シニア起業家支援資金」では、現在(2018年9月20日)の利率で1.66〜2.25%で融資を受けることができます。
信用保証協会は第三者の保証人になってくれる組織で、代わりに「保証料」をもらうことで成り立っています。
金融機関から融資を受ける方法は2種類あり、「プロパー融資」と「保証付融資(マルホ付き融資)」があります。
「プロパー融資」は、直接金融機関から融資を受ける方法に対し、「保証付融資」は金融機関と借主の間に信用保証協会が関与し、万が一借主が返済できなくなった場合、借主の代わりに信用保証協会が支払うというものです。
金融機関にとって、起業経験のない方への融資は貸し倒れリスクもあるため、貸し渋りをされることがありますが、信用保証協会の保証を間に挟むことで、資金調達しやすくなります。
保証料の相場は、融資額の0.8%〜1%くらいです。
日本商工会議所自体は融資を行っておらず、日本商工会議所を経由して日本政策金融公庫から融資を受ける「マル経融資」があります。
「マル経融資」は商工会議所と何かしらの形で関わることで、商工会議所のお墨付きを受けた状態で、日本政策金融公庫から資金調達を受けることができます。
国の融資とは別に、日本の地方政府も独自に融資を行なっております。
地方公共団体を大別すると、「都道府県」と「市区町村」に分けられます。
都道府県ごと、さらには市区町村からも融資を行なっておりますが、それぞれから融資を受けることはできません。
また、条件も多少異なり、東京都の「創業融資制度」と新宿区の「創業支援融資制度」を比較してみます。
東京都 創業融資 |
新宿区 創業融資 |
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対象 |
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連隊保証人 | 不要 | 不要 |
金利 | 2.5%以内 | 0.7% |
融資限度額 | 3,500万円 | 2,000万円 |
貸付期間(据置期間) | 運転資金;7年以内(1年以内) 設備資金:10年以内(1年以内) |
7年(12ヶ月以内) |
信用保証料補助 | 1/2 | 1/2(上限26万円) |
こう比較してみると、市区町村の方が金利によるメリットが多い傾向がありますが、市区町村から借入する際に注意すべき3つのデメリットがあります。
金利によるメリットがあると言っても、大きくても1%程度で、500万円の融資を受けたとしても、金利によるメリットは立ったの5万円程度です。
金利によるデメリットと、機会損失によるデメリットでいえば、機会損失によるデメリットの方が圧倒的に大きいので、原則スピード感のある都道府県での融資をお勧めします。
民間企業も独自で「融資」や「出資・投資」を行なっており、特に女性への資金援助の動きが活発です。
メリットとしては、大きな会社から融資を受けたことに対する外的信用、さらに資金援助を行なってくれた会社から経営アドバイスをもらえるという点です。
デメリットとしては、民間企業であるがゆえに審査が非常に厳しく、また審査が複数回あり、応募してから資金援助を受けるまでにおおよそ3ヶ月以上かかってしまうという点です。
いくつかの民間企業による資金調達方法を見て行きます。
化粧品で有名なちふれが行なっている女性の起業支援が「女性起業家支援制度」で、「融資」と「出資・投資」の両方をセットで行なっております。
日本の大手通信会社KDDIの代表取締役社長の高橋誠氏が立ち上げた起業促進のプロジェクトで、最大5名を対象に無償で200万円もの支援を行っております。
応募が10月で、最終決定が翌年の6月のため、支援まで期間がかかってしまいます。
最後にご紹介する資金調達方法が「個人投資家」から資金援助を受ける方法ですが、個人投資家とすでに繋がりのある方は非常に少ないので、あまり現実的ではない資金調達方法です。
資金調達を行う際に、資金援助をしてくれる団体がみるポイントがいくつかあります。
独自で評価をしているため、正確なことはわかりませんが、下記2点はほとんどの資金調達をする際に大きく関わってくるので、注意して準備を進めましょう。
最も注意すべき点は、金融機関への支払いの滞納です。
金融機関への支払いを滞納すると「信用情報機関」に情報が残ってしまいます。いわゆるブラックリスト入りということです。
1ヶ月の滞納は1年、2ヶ月以上の滞納をすると約7年も信用情報機関に情報が残ってしまいます。
資金調達をする際、この情報は非常に大きな影響力を持ち、信用情報機関にブラックリスト入りしてしまうと、ほとんどの機関が融資や出資・投資を行ってくれません。
そのため、資金調達を検討している方は、クレカの支払い、借入の返済には十分注意をしましょう。
融資や出資・投資を受ける際、ほとんどの機関の提出書類として確定申告書が見られます。
節税のために、所得を限りなく少なくしていると、「返済能力がない」と見られ、融資上限金額が低くなる可能性があります。
資金調達をする際には、事前準備が重要になるため、資金調達を行う2年前の確定申告からは、融資金額に備えて確定申告を行いましょう。
「融資」と比較すると、「出資・投資」は返済義務がないため、非常にお得な気がしますが、「出資・投資」は持ち株比率によって経営の決定権が大きく左右するということを理解しておきましょう。
出資・投資の場合、返済義務がない代わりに、経営の決定権に関わることができます。
そして、持ち株比率が50%を超えると、実質経営の決定権に大きく左右するので、十二分に注意しましょう。
資金調達といっても種類が多く、資金調達方法によって、起業に与える影響は様々です。
また、資金調達は事前準備が必要だったりするので、資金調達をお考えの方は、
には十分に注意しましょう。
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